日本の伝統的な「和晒(わざらし)製法」を用いて、じっくり手間暇かけて仕上げた綿100%の一重ガーゼは、とても軽くてやわらかいのが最大の特長です。
現在主流の洋晒に比べ、和晒は繊維を傷めないよう、生地をゆっくり丁寧に洗って不純物を取り除くことで、綿が本来持つやわらかさと肌あたりの良さ、素材の力を存分に引き出します。
しかも和晒京ひとえガーゼは、他の和晒に比べても、織りから染め、縫製に至るまでが日本製。希少で高品質を誇ります。
織りあがったばかりの綿の布には、綿に含まれる油分や不純物、織る時につけた糊などが含まれています。
その布に余分な力をかけず、釜でゆっくり煮て洗って、生地の不純物を取り除き、更にゆっくり「さらし」て乾かし仕上げるのが、「和晒」です。
江戸時代ごろから受け継がれる和晒は、繊維を傷つけない丁寧な仕事で、極上のやわらかさと、天然素材が持つ風合いを存分に引き出します。
繊維の1本1本をいたわる和晒は、とても手間がかかり、全工程で約48時間にも及びます。あまりに手間がかかるため、できる所は現在日本で十数軒を数えるほど。
釜に生地を入れ、ゆっくりやさしく時間をかけて煮ることで、生地に強いストレスをかけず、気持ちのいいやわらかさと吸水性のよさを引き出します。
生地をローラーに挟んで連続自動精錬漂白機で40分程度で一気に処理する「洋晒(ようざらし)」と比べれば、その手間のかけかたがおわかりになるでしょう。
和晒京ひとえガーゼは、綿のやわらかさに加え、軽さを存分に味わえるガーゼ1枚仕立て。驚くほど繊細な軽さです。
例えば、シングルの掛け布団カバーの場合、京ひとえガーゼは約471g。一般的なシングルサイズの掛け布団カバーが850g程度なので、その違いは歴然です。
薄くて軽いひとえガーゼですので、かなり透け感は出ます。この透け感を利用して、中のお布団や枕の色や模様を生かしてコーディネートされるのがおススメです。
お布団の中で快適な眠りにつくには、身体と布団の間の「空気」感がとても大切。空気があるから暖かく、空気があるからさっぱり快適に過ごせます。
和晒京ひとえガーゼは、軽くて透け感があってもしっかり繊維と繊維の間に空気を蓄える力を持っています。
冬の寒さにはふんわり優しい暖かさを保ち、夏にはその通気性・吸水性の良さで、余分な熱をため込まず、放熱してくれる、力強い存在です。
こんなにやわらかくて薄いと「破れてしまうのではないか」と心配になられるかもしれませんが、ご安心ください。
和晒京ひとえガーゼは、繊維をいたわって作られているので、この軽さ、やわらかさでも意外に丈夫です。毛玉も比較的できにくく、お洗濯時も扱いやすい素材です。
※通常使用に必要な耐久性があるという意味であり、他の 生地に比べて丈夫という意味ではございません。乱暴なお取扱いは傷みや破れの原因になりますので、ご注意ください。
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